ゆっくり急げ

XSR900乗りが、バイクのこととかそれ以外のこととかを書くブログ。

XSR900 バックステップ換装記。

 

僕のXSR900はブログを始める前からバックステップに換装していました。「バックステップにする前にブログを始めておけばよかったな」と思わなくもないですが、今更言っても仕方ない。

 

ということで、今日は自分でバックステップを入れる時の注意点などをお伝えしたいと思います。

 

f:id:oxymora:20200517135257j:plain

 

 

 

はじめに

作業中にほとんど写真を撮っていなかったからというのもありますが、作業工程すべてを紹介するわけではありません。Don’t reinvent the wheel. という諺もあります。詳しいやり方はネットで調べていただければたくさん出てくるので、そちらを見ていただくとして、、、

 

今回入れたのは、ネット上では中華ステップと呼ばれている、ストライカーのコピー品です。アマゾンで1万円程度で購入しました。本物との見かけ上の違いは、ヒールガードにあるロゴの有無のみ。

 

f:id:oxymora:20200513011059j:plain

こちらはストライカー製の本物。

 

アマゾンのレビュー等にある通り、仮組の状態で届きました。それをストライカーの公式サイトに載っているパーツリストを参考にしながら組み立てていきます。

で、最終的にはカラーやボルトがいくつか余りました。組み方を間違えたのか、もともと同封されていた数が間違っていたのか、、、。まあ、問題なく使えているのでヨシとします。

 

 

 

一番大変なところ

XSR900(やMT-09)のステップを換装する上で、一番頭を悩ませるのがこの点です。

「ピボットシャフトを抜かないとステップが換えられない」

地獄のような設計です。

 

ピボットシャフトというのはフレームとスイングアームを連結している部分です。なので、これを抜くためには後輪を浮かさないといけません。それも、スイングアームを持ち上げるようなメンテナンススタンドではだめです。スイングアームから荷重を抜かないといけないのです。

 

僕はこうしました。

f:id:oxymora:20200513013156j:plain

ラッシングベルトで、カーポートの柱に吊るしました。本当はメンテナンススタンドでフロントを固定しておくべきでしょうが、持っていないのでフリーの状態で作業しました。これでも特に問題はありませんでした。ただし、フロントブレーキをかけてタイヤが動かないようにしておくのは忘れずに。

 

吊るす以外にも、ジャッキで上げるという手もありますが、ジャッキをかけられる場所が限られている上に、ピボットシャフトがスムーズに抜けてくれるとは限りません。安定性を考えれば、吊るすしかないんじゃないでしょうか。なので吊るす方法がない場合は、実質的に換装不可能です。諦めて店に頼みましょう。なお、吊るすのは天井やバイクハンガーだけでなく、大きめの三脚を使っている人もいるようです。

 

次にピボットを抜く方法ですが、先人たちは以下の3つの答えを用意してくれています。

  1. スイングアームを外す
  2. 純正のピボットシャフトをもう一本買って、押し込む
  3. ピボットシャフトと同じ太さの鉄の棒を買って、押し込む

2、3がどういうことかというと、このバイクのピボットシャフトは左から右に差し込まれています。なので、右から左に別のシャフトを挿入して本来のシャフトを押し出し、左側ステップを交換して、今度は左から右に本来のシャフトを入れ直すというわけです。これならスイングアームを外さずに交換できます。

1は面倒くさいので却下。2はお金がかかるので却下。ということで3の方法でやることにしました。適当な鉄の棒なら数百円で買えます。ネットではM12の太さが推奨されていました。30cm程度あれば充分です。

 

f:id:oxymora:20200517154741j:plain

これが実際に使った棒。 M12×30cmの棒が近くのホームセンターになかったのでこれを購入しました。「19-121  W1/2×300」と書いてあります。ただし、少し細くて作業中に難儀しました(後述)。

 

 

 

コツなど

他サイトで紹介されているコツに追加して、僕自身が困ったことも含めて書いていきたいと思います。なお、ここに書いてあるコツは、中華ステップおよびストライカー製以外を使う場合でも役立つと思います。

 

作業には長めのソケットが必要

ピボットシャフトを留めているナットは、結構奥まった場所にあります。なので、小さいソケットではどうやっても緩められないと思います。あらかじめ届く大きさのものを用意しておいてください。

 

吊るす前にアクスルシャフトを緩めておく

当たり前です。アクスルはホイールを留めている部分。自分でステップを換装しようという人には釈迦に説法かもしれませんが、かなりのトルクで締められているので、吊り上げてからだと絶対に緩められません。先に緩めておきましょう。

 

チェーンも必ず緩めておく

XSRやMTのチェーンは異常なくらい強く張られています。一般的にバイクのチェーンはたわみ量が2~3cm程度になるように調整しますが、XSRの指定値は5~15mm。張りすぎです。なのであらかじめ緩めておかないと、ピポットを抜いた時にスイングアームがチェーンで引っ張られてしまい、スイングアームとフレームの穴が合わなくなってしまいます。

 

どうせならホイールも外しておこう(推奨)

チェーンを緩めるというのは他サイトで紹介されていたコツで、実際に僕も実践しました。しかし、僕の場合、購入した鉄の棒の径がシャフトより細かったようで、シャフトを抜いた時に穴がずれてしまいました。何をどうやっても穴が合わない。

結局、ホイールを外すことになりました。ホイールを外してしまえばスイングアームはかなり軽くなるので簡単に位置合わせすることができます。鉄の棒を使う場合は、最初からホイールを外してしまっておいた方が楽かもしれません。

 

 

僕は最後の「ホイールを外しておく」というのを特に強調しておきたいです。たとえ吊るしても、ホイールが付いている限りはスイングアームには荷重がかかっています。そのホイールを外してしまえば、かなりスムーズにシャフトが出入りするはずです。

実際、ホイールが着いたままピポットを抜いた時は全然抜けなくて苦労したのに対し、ホイールを外してピボットを挿入した時はかなりスムーズに入りました。

多少の手間を惜しんでイライラするくらいなら、先に外しておきましょう。

 

 

 

おわりに

全体の所要時間としては、タンクカバーを外したり色々する時間も含めると4時間くらいかかったような気がします(作業そのものはタンクカバーを外さなくてもできます。外したのは傷防止のため)。バイク弄りに慣れている人ならもっと早くできるのかもしれませんが、、、

吊り下げる方法さえあれば、他車種でスイングアームの脱着をしたことがある人なら、決して難しくない作業だと思います。ただ絶望的に面倒くさいだけで。

 

しかしこうやって考えると、センタースタンド標準装備のSRは整備性最高のバイクだったなぁと思います。まあ、SRもSRで、バックステップに換装するためにはブレーキ周りのパーツを換えないといけない(フロントドラムブレーキ時代の車両除く)ので面倒くさいですが、、、

 

実際にバックステップを入れてみての感想はまた後日にでも。

 

festinalente.hatenadiary.jp