Schott 641について。
前回。
前回紹介したSchott 613。僕はダブルライダースが好きでずっと着ているので恥ずかしさとかはもうありませんが、初めての革ジャンにはダブルは「コテコテ」すぎるかもしれません。実際、僕も初めてダブルライダースを着た時は少し小恥ずかしかったです。そんな革ジャン初心者にはシングルライダースがおすすめです。
Schottのシングルライダースの代表、641。
641も613と同様、本国仕様と日本仕様があります。僕が持っているのは本国仕様の方。日本仕様は、①サイズが少し細身、②胸ポケットが左右に付いている、③お腹の部分のポケットが付いていない、という特徴があり、613よりも見分けやすくなっています。
どうせポケットは使わない(物を入れると革に型が付いてしまう)ので日本仕様でも良かったのですが、「最初に買った613は日本仕様を買ったし、次に買うSchottは本国仕様にしよう!」と思って本国仕様を買いました。、、、が、アームホールが太すぎます。僕はティラノサウルス並みに腕が細いので、本国仕様では腕がダボダボになってしまいます。一部のムキムキとデブ以外は日本仕様を買いましょう。
本国仕様にはPERFECTOタグが付いている613と違い、641はかなりシンプルなタグが付いています。ちなみに日本仕様641は、日本仕様613と同様のタグのようです。
インナーは起毛になっていて、取り外しも可能です。
インナーを取り外すとサテン地になり、若干涼しくなります。が、春に革ジャンを着ようという気にはならないので、インナーを外してまでは着ないですね。実際、この写真を撮るために初めてインナーを外したくらいです。
で、641に限った話じゃありませんが、革ジャンを着る上で気を付けないといけないのが、ウエストの調節ベルト。
こいつが曲者で、車の乗降時、ベルトが引っ掛からないように気を付けないと、シートがボロボロになってしまいます。 実際、それに気付かず普通に乗り降りを繰り返したせいで、僕のスイフトの運転席のシートはモケモケになってしまいました(涙)。スペースに余裕があるのなら脱いで乗った方が賢明です。革ジャンを着たままだと運転しにくいですし。
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革ジャンが好きだと言うと「バイク用?」と訊かれるのですが、バイクに乗るときはSchottは決して着ません。安全性の問題とか、革ジャンは寒いとか色々な理由があるのですが、何よりもコケた時に勿体ないから。Schottのライダースは、基本的に10万円前後します。613は大阪堀江の店舗で9万円くらい、641は11万円くらいだったと思います。コケたらただでさえ車体の修理費がかかるのに、革ジャンまでダメになってしまったら悲しすぎる。だからバイクに乗るときはSchottは着ません。
あと、ライダースを着ない人はよく「ライダースって暖かいでしょ?」と言いますが、声を大にして言いたい。
ライダースはたいして暖かくありません。
まず、真冬のバイク乗車時に着るなんて無理です。革は、風は防いでも保温はしてくれません。中にダウンジャケットを着こんでも、結局風圧で羽毛が潰れるので、保温性は推して知るべし。10万円のSchottを着てバイクに乗るより、5000円のイージスを着て乗る方が100倍暖かい。イージスの下にメッシュのライディングジャケットを着こめば安全性も確保できます。
で、普段着としてのライダースですが、これも結局暖かくありません。もちろん凍えそうってことはありませんが、着ない人が思っているほどの温かさではないと思います。見た目を重視すると割とピッタリのサイズになるので着込めるものは限られますし、革ジャンの上に何かを着るなんて選択肢はあり得ません。あと、暖かくないくせに、室内に入ると暑くて仕方がないというクソ仕様。よく「合皮は体が発散する湿気を通さないから蒸れるが、本革なら適度に湿度を逃がして蒸れにくい」と書かれたサイトを見かけますが、そんなことありません。
じゃあなんで革ジャンを着るんだと聞かれたら、それはカッコいいから。それだけです。重くて、扱いが面倒で、たいして暖かくもない、なのについ愛してしまう革ジャン。そういえば、かつて、僕の手元に似たようなモノがあった気がします。
そう、かつて乗っていたSR。あえて性能の低いものを選んで手間を楽しむという部分は、SRに通ずる部分があるのかもしれません。