ブリヂストンT31 インプレッション。
「旧型タイヤのインプレ記事なんて書いてどうするんだ」って思われそうですが、店頭在庫はまだ多少残っているでしょうし、後継のT32購入時の参考にもどうぞ。
比較対象:新車装着のブリジストンS20
新車装着とはいえ、交換前に履いていたのはブリヂストンのスポーツタイヤ、S20。ツーリングタイヤになり、どのくらい違うのだろうと思っていましたが、コーナリングに関しては僕ごときの腕では違いは分かりません。むしろ、摩耗して台形に近づいた状態から新品に換わっているので、T31の方が倒し込みやすく感じるくらいです。交差点を曲がる時なんかは車体が自ら倒れていって、慣れるまでは正直気持ち悪かった。
雨天時や冷間時のグリップは、まだ試していないので不明ですが、少なくとも数世代前のスポーツタイヤのS20に劣るということはあるまい。S20の頃、冬場の朝イチは、いつ滑り出すか分からない感覚に襲われながら恐々とカーブを曲がっていました。あれが実際にグリップ力の低下によるものなのか、それとも単に「温まっていないと滑る」という思い込みから滑りそうな気がしていただけなのかは分かりません。いずれにせよT31に換えたことで冬場も走りやすくなることを期待しています。
後継のT32は、レイングリップをさらに強化させているようですが、ドライブリップの性能は劇的には変わっていないそう。基本的に雨の日は走らないので、これだけグリップがあるのなら安売りのT31で正解だったなぁと思います。
次は不満点。
現状ワインディングでは不満はありませんが、T31に換えてから制動距離が若干伸びたような気がします。ブレーキが利かないわけじゃないんですが、利きにくく感じる。S20の時は「キュッ」と止まっていたのが、T31になってから「ギューッ」と止まる感じ(意味不明)。タイヤが原因なのか、それともブレーキそのものに問題があるのかは分かりませんが、タイミング的にはタイヤが原因なのかなぁと思っています。
あと、これは好みの問題だと思いますが、ツーリングタイヤになったことで、トレッドのパターンが野暮ったくなりました。低いハンドルでセクシーなアスリート気取りなのに、お尻を見た瞬間テンション駄々下がりです。車と違ってトレッド面が丸見えなので、ツーリングタイヤの溝の多さは頂けない。もちろん、これこそが雨天時の安心感に繋がっているんですけどね。
で、次のタイヤはどうするか、ですが。20代前半の頃は長距離ツーリングを走りまくっていて、1週間で2000㎞以上走るようなツーリングも年イチでやっていました。でも、今では2週間に1度、数時間走れば良い方。たまのキャンツーもせいぜい1泊2日で600㎞程度です。そんな僕にとって、長寿命のツーリングタイヤはオーバースペックな気がします。
ご存知の通り、タイヤは乗らなくても劣化します。長寿命のタイヤなのに走行距離が伸びないと、硬化してきているのに溝がまだ残っているという状態になってしまいます。そして溝がなくならないとタイヤ交換させてもらえない。
それを考えると、次のタイヤはほどほどの寿命のスポーツタイヤの方が良いのかなぁと思ったりもします。S22なら冷間時や雨天時に極端にグリップが低下するということもなさそうなので、その後継タイヤにしても良さそうですね。