ゆっくり急げ

XSR900乗りが、バイクのこととかそれ以外のこととかを書くブログ。

英検1級合格に向けてやったこと。

 

事故とかじゃないんですが、諸事情により1ヶ月ほどバイクに乗れていない日々です。バイクに乗らないのでブログも書けない。

なので、先日受けた英検のことについて書こうと思います。底辺高校出身で留学歴ナシの僕が英検1級受験に向けてやった勉強法をご紹介します。この記事を読んだらきっと思ってもらえるはずです。「この程度でも受かるんだ」って。

 

以前の記事

festinalente.hatenadiary.jp

 

 

一次合格に向けて

以前の記事で書いたように、一次合格に必要なのはとにかく語彙力です。そのために僕は半年間通勤電車の中でパス単を読み続けました。読んだだけです。まあ、マスクで口元が見えないのをいいことに、ブツブツとつぶやいてはいましたが。

1級合格に必要な語彙数はだいたい1万から1万5000語くらいだそう。旧帝大の入試で必要なのが7000語程度なので、それをはるかに超えます。ご自身の語彙レベルは、「英語 語彙力診断」とかで調べたら色々なサイトが出てくるのでそれで調べられます。身近なものなら、weblioの語彙テストは、英検の級ごとの合格判定が出るので良いかなと思います。僕は、1級受験前にやったときはD判定とかでした。語彙数判定ではいつもだいたい1万語前後と出るので、実際「よく合格できたな」というレベルなんだと思います。

 

ライティングに関しては、もともと書くことに慣れていないとやっぱり難しいかもしれません。僕は学生時代に腐るほどエッセイライティングをやったので、英検受験にあたっては特に練習はしませんでしたが、自信のない人は準備しておいた方がいいでしょう。まあ、自信のない人は英検1級なんて受けないでしょうけど。

構文や語彙は単純で構わないと思います。実際僕自身は大して難しい表現は使わなかったので。高得点を狙うのではなくあくまでも合格を目標とするのであれば、難しいことを書こうとせずに、自分の使える範囲の英語だけを使い、分からない単語は別の表現で書きましょう。例えばmarvelousとかbrilliantとか使わなくて構いません。very goodで良いんです。無理に難しい単語を使おうとしても綴りを間違えるだけです。

僕が受験した時のライティングのテーマは「経済制裁外交政策として有効だと思うか」というものでした。それに対して「有効ではないと思う。第一に、国際化が進んでいて国が金を稼ぐ方法はいくらでもある。第二に、ある国が孤立すると、そこに付け入ろうとする悪い組織や国が現れかねない。第三に、世界中の国の考えがバラバラだから、効果的な制裁そのものが難しい。以上から、経済制裁外交政策として有効だとは思わない」みたいなことを書きました。かなり稚拙な語彙と、非常に簡単な構文で。

 

リスニングは正直アドバイスができません。僕は苦手なので。1級のリスニングは、準1級までに比べると異次元の長さです。また、一つの問題の中に複数人が登場することもあります。会議の場面のような感じでしょうか。

まあ、あえて言うなら、、、。リーディングの長文と違い、リスニングは話している英語自体はそんなに難しくないと思います(もちろん、「1級を受けようとしている人にとっては」ですが)。なので過去問や予想問題のスクリプトを読んでみて、文字上であれば何を言っているのか理解できれば、あとは慣れの問題です。

もう一つ言えることがあるとするなら、「話の流れから考えてこの答えしかなくない?」って問題が多々あります。例えば、3級とかなら、話の中に複数の日時が出てきて、最後に「ジョンが歯医者に行くのはいつですか?」みたいな質問をされる問題が出てきます。こういうのって、英語を理解しているかどうかよりも記憶力の問題だと思います。1級のリスニングの場合は反対に、話している内容の大枠さえ分かれば、細部が分からなかったり忘れてしまっても「これかな」で選べる問題が多かったように感じます。

 

 

二次合格に向けて

これでひとまず一次に合格しました。おめでとうございます。二次の合格率はだいたい6割程度らしいです。そうやって考えたら過半数は受かるわけなので、心配し過ぎる必要はないでしょう。

 

さて、アドバイスですが、これもアドバイスらしいアドバイスはありません。これから受験しようという人が安心できるようなことを言えるとすれば、「僕はスピーチを全部喋り切れなかった」ということでしょうか。

ご存知かもしれませんが、1級は最初に5つのトピックを提示され、そのうちから1つ選び、1分間でスピーチ内容を考え、2分間でスピーチを行います。その後質疑応答があり、終了。

僕は「現代の便利な生活は人間に対して悪影響を与えているか」というトピックを選びました。、、、が、なんとなくの話の方向性は決めれたものの、いざスピーチが始まってみると、どうやって話を始めていくかが思い浮かびませんでした。それで、15秒ほどを無駄にしてしまいました

 

実際に話した内容はこんな感じ。

「私は現代の便利な生活は人間に対して悪影響を及ぼしていると思います。それは次の2つの理由からです。(ここで15秒ほど止まってしまう)第一に、精神的な面です。特に若い世代はスマートフォンに依存していて、直接のやり取りが苦手な人が多くいます。これが続けば人間はより精神的に弱くなっていってしまうでしょう。第二に、肉体的な面です。昔の人はどこに行くにも歩いていた一方で、我々は車や電車でどこにでもいけます。歩いて数分のコンビニにすら車で行きます。(この辺りで時間切れになりましたが、続けるように言われました)これにより人間の肉体は弱くなってしまうでしょう」

だいたいこういう風な話でした。実際にはもう少し踏み込んで話していたかもしれませんが、このレベルです。で、質疑応答では

  • ITの弊害について話してくれたが、若者にとってのメリットは何だと思うか。→コロナの状況で学校に行けない中、オンラインで授業を受けている学生もいる。そのようなことは私が学生時代にはなかったことなので、この点は良いことだと思う。
  • 子供のスマホ依存症を防ぐために親は何をするべきだと思うか。→親は子供のスマートフォンの使い方に気をつけるべきだと思う。使用時間を制限したり、使い方について親子で約束をすれば良い。
  • スマートフォンでのコミュニケーションに慣れ切った子供達が働き始めた時、職場でどんな問題が起こると思うか。→対面してのコミュニケーションの際に感情のマネージメントができない子供が増えていると思う。だから、例えば職場で上司に怒られた際に上手く対処できないようなことが起こるのではないか。

だいたいこんな感じ。実際にもっと詰まったり言い直したりしていてグダグダでした。質問に対する答えそのものも非常にありきたりですね。

 

スピーチと質疑応答の酷さから考えると、英検の面接はあくまでも「英語を使っているか」しか見ていないのかなぁと思います。採用選考じゃないので、面接の良し悪しじゃないんでしょう。

 

 

ということで

このレベルしか英語ができなくても1級に合格できます。準1級を持っている人なら、語彙を増やせば十分合格を狙えるんじゃないでしょうか。

僕自身は英検が昇進や昇給に関わることは一切ないので直接的なメリットは何もありません。むしろ、検定料で1万3000円ほど、勉強用テキストで5000円ほど使っているので、明らかな赤字です

ただ、勉強の目的を作ることができた、という点では良かったなぁと思っています。「英検1級ブランドを目指す」という目的がなければ、あのクソ退屈な単語帳をやろうとは思えなかったでしょう。最近は通勤中に学習者向けのポッドキャストを聞いていて、その中で「あ、この単語、1級の単語帳に出ていたな」と思うことが時々あります。こういう時、勉強して良かったなと感じます。

まあ、「あぁ、この単語、1級受験前に覚えたのに!もう意味を忘れてる!」と思う方が多いですが。