【思い出ツーレポ】那智へ 人生初野宿ツー。
2011年8月。
初バイクのSR400を手に入れてから早半年。それまでツーリングは友人と日帰りで伊勢神宮に行ったことがあっただけで、1人で遠くまで行ったことがありませんでした。大学も夏休み中で、せっかくだから1泊でどこかに行こう──そうして行き先に決めたのが、和歌山県の那智でした。
那智に行こうと思ったのは、その年の春学期、授業でThe Cove(反イルカ漁のアメリカ映画で、和歌山県太地町が舞台)についてやったからでした。「那智で一泊して、ついでに太地町にも寄ろう」そう思ったのが理由でした。
1日目
このツーリングではあまり写真を撮っていませんでしたが、経路自体は今でもよく覚えていて、阪奈道路→国道24号→国道169号と走って奈良県のディープサウス、吉野に入りました。
この写真はたぶん、国道169号沿い、吉野川だと思います。
そしてぐんぐん南下して超山奥へ。
良い景色、良い道路です。国道169号は一部酷道区間を除けば走りやすくて大好きな道です。
余談ですが、別の機会にR169を通った際、上の写真の橋の近くでネズミ捕りをやっていた記憶があります。ただ、この写真の位置がどこなのか、地図でピンポイントで示せないのであまり役に立たない情報ですが、、、。
さらに進んで、次の写真の時点ではすでに三重県に入っています。
国道169号と国道309号の分岐近くのコンビニで休憩。このコンビニの手前(奈良側)で国道が分岐するのですが、何も考えずに走っているとR309に吸い込まれます。つまり、このコンビニの前を走っている道路はR309です。
R169走破を目的にするのでなければ、道なりにR309に入った方が賢明な気はします。分岐後のR169は結構な酷道なので。
その後、国道42号に入り、海沿いに走って和歌山県へ。そして那智町の道の駅に到着。
何も調べずここに来たのですが、なんとこの日、道の駅の目の前の海岸で花火大会があると知りました。開始時刻まで時間があるので、熊野那智大社に行ってみることにしました。
道の駅からバイクで20分ほどでしょうか。まずは那智滝に到着。
那智滝は1段の滝としては日本一の落差とされています。
続いて山の中を歩き熊野那智大社へ。
熊野三山の一社、熊野那智大社。本宮・新宮と違い、この那智大社は本来は修行のための場所だったそうです。
那智大社のすぐ隣に青岸渡寺があります。、、、というより、神仏習合の神社なので、隣に寺があるのは当たり前ですが。
青岸渡寺は西国三十三所の第一札所です。四国八十八箇所が有名ですが、近畿を中心とする西国三十三所も八十八箇所と同じ長さの歴史を持っています。
三重塔と那智滝。
「熊野道」という道標に興味が湧き、少し入って行ってみることに。
熊野古道です。何の前触れもなく始まる世界遺産になぜかビビりまくりでした。歩くのもしんどいのですぐに引き返します。
そうして駐車場まで戻り、バイクにまたがって道の駅に向かいます。
会場の海岸。コンビニで買ったおにぎりか何かを食べながら、日が沈むのを待ちました。
20時。花火大会が始まりました。
思えばちゃんとした花火大会を見に行くのってこれが初めてかもしれません。感動でした。
花火大会が終わり、少し離れたところにある温泉に入って、再び道の駅へ。この日はここで野宿しました。
人生初野宿。心細さよりも蚊がうっとうしかったのを今でもよく覚えています。
2日目
朝。
ぱぱっと撤収し、まずは潮岬まで南下してみました。
本州最南端、潮岬。この後の人生で何度ここに来たことか。
そして来た道を戻り、太地町へ。
綺麗な港です。太地町には捕鯨の博物館もありますが、あんまり興味はなかったので土産物屋でイルカのジャーキーだけ買って帰りました。
さて、ここから帰路なのですが、この時点で僕は、自分が1日目に国道309号を走ってきたという自覚はありませんでした。あくまでも国道169号を走り続けたと思っていました。土産物屋で道を尋ねた際、「国道169号?何それ。新宮市で国道168号に入れるけど、それの間違いじゃない?」と言われ、腑に落ちないながらも言われたとおりに走ることにしました。
これは熊野川の道の駅でしょうか。
「やっぱりこんな道、昨日は通らなかったぞ」と思いながらも走り続けた国道168号。往路の国道169号+国道42号と違い、国道168号はところどころに狭路があり、しかもその上大型車もそこそこ通っています。まだバイクに乗り始めて半年ちょっとの頃だったので、かなりの恐怖を覚える道でした。下の写真は、快適なバイパスですが。(笑)
ところでキーについているマスコット、これ何でしょう?自分が何を付けていたのかまったく記憶がありません。あずにゃんでしょうか?
ようやく奈良県に入り、十津川村で谷瀬の吊り橋に寄ってみました。ただ、通行料を払うのがアホらしいのと、そもそも僕は高所恐怖症なので、見るだけでやめておきました。
そうして初めての野宿ツーリングは終了。野宿旅の気楽さを知り、僕はこのあとの人生の中で何度も野宿をするようになるのでした。